つみたてNISA・iDeCoの次は何に投資しようか問題
こんな疑問を解決します。
NISAもiDeCoも満額積立できるようになったし、投資にも慣れてきたから次は何を始めたらいいだろう??
投資を始めた方は、家計の見直しをして、投資商品を購入します。
投資できる金額が増えてくると、つみたてNISAやiDeCoが満額積立できます。
すると、次に何をしようかなと新しいことを始めたくなります。
私もそうでした。
この記事では、つみたてNISAとiDeCoや企業型DCは満額まで積立が出来ていて、投入できる資金にもまだ余裕があるので、次は何に投資をしようかと悩んでいる方に向けて、私が考えた経緯と結論を書きました。参考になりましたら幸いです。
はじめにこの記事の結論です。
結論
余剰資金とリスク許容度を考えながら、全世界株式インデックス投資信託の「eMaxis Slim 全世界株式(以下オルカン)」を特定口座で毎月積立する。
シンプルかよ!!それだけかよ!!今更かよ!!と総突っ込みを受けそうですが、
- 投資信託より経費率の低いETFがいいのではないか
- ETFなら米国より税金面で有利な国内ETFがいいのではないか
- つみたてNISAとiDeCoで老後資金は十分確保できているから、日々の生活を楽にするために高配当株(米国高配当ETFや日本の個別高配当株への分散投資)がいいのではないか
- S&P500やVTIのような米国インデックスファンドではなく全世界株式インデックスに投資するのか
など数ヶ月、堂々巡りしながら、結論に至りました。
つみたてNISAやiDeCoで投資をはじめて1年も経つと、私と同じように次は何に投資をしようかと考えたくなると思います。
私は投資歴10年以上ですが、リベ大の影響で少しだけ投資に興味を持ち直してしまったために悩んでしまいました。
この記事が、既につみたてNISAとiDeCoや企業型DCは満額まで積立が出来ていて、次は何に投資をしようかと考えている方に参考となればうれしいです。
特に仕事や家事で投資にあまり時間が取れない方、投資が趣味でも興味の対象でもない方にはおすすめです。
前提
投資には元本割れのリスクがあります。
また、仕事や収入、生活費、家族構成などにより、何が最適なのかは変わりますので、自分の状況に当てはめて考えていただければ幸いです。
もし、私の場合はどうなのかわからないよーという方はお気軽にお問い合わせからご相談ください。
私家庭は共働き子一人です。
以下のような人を対象としています。
【疑問1】インデックス投資を続けるなら経費率の低いETFの方がいいのでは?
回答:ETFと投資信託の経費率は、気にするような差ではほぼない。
分類 | 名称 | 経費率 | 純資産総額 | 備考 |
---|---|---|---|---|
投資信託 | eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) | 0.173% | 1822億 | *1 |
米国ETF | バンガードトータルワールドストック VT | 0.08% | 23358億 | *2 |
国内ETF | MAXIS全世界株式ETF(オールカントリー)2559 | 0.0858% | 40億 |
*1 SBI証券の場合、別途0.0242%のマイレージ付与
*2 売却手数料0.45%
参考 https://diamond.jp/articles/-/131949
投資信託とETFを比較すると、ETFの方が0.09%程度経費率が低いです。
この差は、評価額100万に対して、900円です。
この金額を高いと感じるか低いと感じるかはそれぞれですが、私は気にする差ではないと感じました。
米国ETFの場合、上記の他に売買時の為替手数料1米ドル25銭(SBI銀行なら4銭)や、配当金に2重課税されるなど投資信託にはないコストがかかります。
国内ETFの場合でも、配当金に対して税金がかかり、再投資する場合には投資信託と比べて不利になります。
一昔前は、投資信託の経費率が高かったので、投資信託で金額が大きくなったらETFに変更するリレー投資がありましたが、投資信託とETFの経費率の差が小さくなったことで、聞かなくなりました。
【疑問2】ETFなら米国より税金面で有利な国内ETFがいいのでは?
回答:国内ETFに優位性はほとんどない。国内ETFは純資産総額が低く、ベンチマークとの乖離が心配。
はじめに国内ETF(2559)と米国ETF(VT)の経費率は約0.08%で変わりません。
米国ETFには、売買時の為替手数料や2重課税の問題があります。
国内ETFには、純資産総額が積立期間中に上場廃止となる可能性があります。
さらに、市場価格と基準価格の乖離の問題もまだまだ拭えません。
これらの理由から国内ETF(2559)は候補から外れました。
市場価格と基準価格の乖離についてはこちらを御覧ください。
【疑問3】老後資金はつみたてNISAとiDeCoで解決しているから、投資信託ではなくETFで配当金をもらいたい。
回答:「それは「給料は銀行振込で 20 万円振り込まれるよりも、現金で 19 万 9000 円直接手渡しされるほうが嬉しいです!」という発想とたいして変わらないと思います。」
参考 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方 - hayato
リベ大の両学長が、「NISAやiDeCoで老後資金を貯めたら、残りは高配当株で日々の生活を楽にしていこう!!」と提案されているのを聞いて、最初とても共感しました。
実際、資産家は投資信託やETFが発明される前から現物の株を持ち、配当金で富を蓄えていたわけで、それと同じことをするだけなので考え方に変な部分はありません。
しかし、Hayatoさんが答えているように「それは「給料は銀行振込で 20 万円振り込まれるよりも、現金で 19 万 9000 円直接手渡しされるほうが嬉しいです!」という発想とたいして変わらないと思います。」が私の中でとても腑に落ちました。
生活が楽になると感じるのは、手元の自由に使えるお金が増えるからです。お金に色はないので、手元のお金を増やす方法は、配当金でも積み立てる金額を減らしたことで得られる現金でも結局は同じことだと考えました。
そのため、インデックス投資の積立金額を数%ずつ減らしていけば、数%の配当金をもらっているのと金額は同じです。
今は給与も上がっているので、積立額を減らす時期ではないですが、余命と手取り額を考えて将来積み立てる金額を減らすことで生活は楽になるし、4%ルールに従い取り崩していけば、更に手元にお金を残すことができます。
もう一つの理由として、高配当株投資はインデックス投資とは異なり、買うタイミング、買う銘柄を選ぶアクティブ投資です。
そのため、いつどの銘柄を買うか(ETFの場合銘柄はそこまで気にしなくてもよい)を考えて投資しなければいけません。
それは、私の投資の原則「資産運用はコスパで考える 」と相反します。
アクティブ投資を始めて、「私、投資やってるぜ!!」感は得られるかもしれませんが、そのためにかけた時間で得られる配当利回りの増加は、毎月積立のインデックス投資に勝てないと考えます。
結局、高配当株投資はコスパが悪いということです。
インデックス投資で80点取れているのだから、投資が趣味でも興味の対象でもない人にとって、他の投資方法はコスパが悪いと考えます。
【疑問4】なぜS&P500やVTIのような米国インデックスファンドではなく全世界株式インデックスなのか?
回答:インデックス投資の基本は長期積立と分散投資。米国は経済的に強い国だが、米国だけが勝ち続けるとは思っていない。
全世界株式インデックスの約6割が米国なので、S&P500などの米国インデックスでよいという人がいます。
私の考えでは6割が米国ではなく、4割が別の国が重要です。
インデックス投資の基本は長期分散です。
そのため、世界の4割を無視して米国のみでよいとは考えません。
「米国に投資するETF(VTI)の方が経費率が低いのでよい」という意見があります。
確かに経費率は全世界株式よりも米国だけに投資するETFの方が安いです。
しかし私は、全世界株式の上記の経費率で世界中に分散できることが、重要だと考えます。
最後に、私の主観ですが、今後も米国だけが勝ち続けることはないだろうと考えています。
インドや中国、東南アジア、アフリカなど人口増加している国は経済成長していくだろうし、SDGs的な価値観は米国よりもEU諸国の方が強くなる要因だと考えます。
(落合陽一著「2030年の世界地図帳 」を参照)
これらの理由から米国インデックスではなく、全世界株式インデックスに投資します。
自分の投資スタイル「投資はコスパで考える」を見失わないこと
私の投資スタイルは、手間をかけないこと、コスパを重視することです。
しかし、リベ大に出会いちょっとだけ投資に興味を持ちなおして、あれこれ調べてた結果、米国ETFや高配当株などに目移りして自分の投資スタイル見失ってしまいました。
この感情の変化は、私だけではなく投資を始めて半年から1年くらいの方に多く見られるように感じます。
今回、長い期間悩んだことで、自分の投資スタイルを見直すことができました。
皆様が私とは違う結論で、自分の投資目的のためにETFや高配当株や個別株やビットコインを始めるのはいいと思います。
しかし、投資は目的ではなく幸せになるための手段のはずです。ぜひ自分の幸せのために多くの時間を使ってもらえたらと思います。